2、特徴的な風景

1)白点で囲まれた部分が、開発予定地.。開発されるのは、たんぼと柿畑、梅林だけでなく、ため池4つ、トウカイコモウセンゴケがびっしり生えた湿原、さらにその上に広がる広葉樹林、竹林の合計5ha(約1万5000坪)と広大なもの。またこの開発では、6m道路を東西南北に走らせる予定となっています。

 

2)全体像:名古屋東部の原風景を色濃く残っていました。

 

3)希少種の個体が多く観察されるため池:合計4つのため池が有り貯留された雨水は涸れることが有りませんでした。

一番大きなため池:対岸のすぐ向こうには住宅地が広がっていましたが、その気配を感じさせない静かな水面を見せるていました。

 

4)大正時代に整備されたと伝えられる棚田:

雨水は4つのため池に貯留され、導水路によって水田に供給されていました。四季を通じて水が涸れないこの緑地は、天白の原風景を教えてくれる貴重な森でした。この緑地の水源は家庭排水等の混入が一切無いため、きわめて良質な雨水が濾過されて水田に流入しており、災害時には、飲料水として利用できる可能性も有りました。農薬が使われてこなかったため、アゼトウガラシなどがみられ、森際には湧水があり、そこには稀少昆虫が生息していました。

主を亡くしても稲穂は実をつけ続ける(耕作終了から2年後の秋)

 

 

5)東海地方の固有種トウカイコモウセンゴケが自生する:湿地で日当たりがよくなければ生育できません。

 

6)変化に富んだ里山の一角には、昼も薄暗い谷があり、シダや菌類も多く見ることが出来ました。

 

7)トンボ・カブトムシなどの昆虫の宝庫でもありました。